勇気「そういえば俺、奏の好きな奴知らねー。」
蘭「あ...そういえば私も。」
大輝「...俺も。」
海斗「いるの?」
そういえば私は好きな人教えたことなかったっけ。
蘭が隣にいるから大体聞いてアドバイスしたするサポート役に回ることが多い。
何組か私がサポートして恋人になれたっていう組もある。
奏 「...私?」
4人はとても興味深そうにこちらを見ている。
...本人いるしなぁ。
そう思いながらも海斗に少し興味を引かせたいという意図もあり、
奏 「いるけど...」
と答えてしまった。
この回答にものすごく後悔する。
4人「いるの!?」
4人は食いかかってきた。
大輝「だれ!?教えて!」
う... 失敗した。ここで教える事はできない。
だって本人、目の前にいる!!
誰か一人にでも教えとくべきだったと後悔しながらも、切り抜け方を考えた。
勇気「だれだれ!?」
蘭 「教えてよ〜!」
海斗「俺ら口硬いぜ。」
大輝「ダメかな...?」
急かすな。
......よし。
私はある事を思い出した。
奏 「だったら交換条件にある事を教えてよ。そうしたら、教えてもいい。」
大輝「ある事?」
奏 「そう。」
勇気「分かった!教える!」
私はにっこりと笑顔をみせ、
奏 「今日、私が来る前なに話してた?」
と聞いた。
4人はビクッとすると、
私の方を向いて、
4人「うわぁ...出た。奏の悪魔モード。」
と言った。
私は頭が良い。
それを利用して意地悪になる事がある。
自分の立場が悪い時などに使われる。
このモードは何らかの方法で立場を逆転させると、先の会話まで考えて、回答そして質問までも考える。
質問は相手の都合の悪い事ばかりを聞くので、どんどん相手が追い詰められていくのだ。
その様子はまるで悪魔の様で4人は「悪魔モード」と言っていた。

私は焦っている4人を笑顔でみながら
奏 「私が来る前の話を聞かせて?」
ともう1度聞いた。