「ふっ、大丈夫だ桜。お前を一人にしたりなんかしない。」




そして純さんは私をより強く抱きしめてくれる。




「ふ、ふぇ…うわぁぁん」




理由もわからない涙が次から次に溢れ出る。





「う、う、行かないでよぉ」


「ひとりは嫌だぁ」





そうか、私は一人になるのが怖いんだ。





私の気づいてないところでこの世界の生活に助けられていたんだ。

私は幼い頃から一人で育ってきて愛なんか縁がなかった。

純さんが注いでくれる愛が気付いてないうちに私を変えていたんだと気づいた。