「そっか。
…僕は、このままいてもいいのかな」
そう言うお兄ちゃんの真意がわからない。
もしかして出ていくつもりなの…?
私とお母さん2人残して、どこかに行っちゃうつもりなの…?
そんなの嫌だよ。
私はお兄ちゃんと一緒にいたい。
好きなんだよ、お兄ちゃんのこと。
世間一般に言う"ブラコン"というやつなのかもしれないけれど…
ずっとずっと前から
もっともっと小さい頃から
お兄ちゃんは私の中で一際大きな存在だったの。
勉強を教えてくれてる時にお兄ちゃんの顔が間近にあってドキッとしたり、
気合を入れて腕をまくった時に見える筋肉にドキッとしたり、
行ってくるなって家を出る前に爽やかに笑う顔にドキッとしたんだ。