「まだ縛られてるんだよ、晶は」

「そんな…でも…!」





これはただの推測。



本当は違うかもしれない。



先生が嘘を言ってるのかもしれない。





私は…そんなの信じたくない。





「だから晶はやめときな」





いつか言われたお兄ちゃんの言葉と重なる。



『倫哉はやめときなさい』



これは、お兄ちゃんが私の好きな人を先生だと勘違いしてた時に発した言葉。



私…それじゃあ恋なんてできないよ。



好きだった人は他に好きな人がいるかもしれなくて



その人を好きでいることさえ止められる。