「ゆ…ゆず?
こんなところで何やって…」
「お…兄ちゃん」
最悪だ。
お兄ちゃんに見られた…
ただその衝撃が大きい。
私は慌てて先生から離れる。
「それにお前…
倫哉…?」
「…久しぶりだね」
先生を見た瞬間、一気にお兄ちゃんの顔が青ざめていく。
2人は知り合いだったの…?
「帰ろう」
「え…お兄ちゃんっ」
「帰るぞ」
強引に手を引っ張られる。
こんなお兄ちゃん、知らない…
「まーた俺の邪魔すんの?
あ、き、らクン?」
私を掴む手がより一層強くなる。
先生はというと、私とお兄ちゃんに向かってひらひらと手を振っていた。