もうクラスメイトが来てしまうかもしれない…急いでマシュマロの包装をカバンの中に入れる。
そして自分の席に戻って勉強を始める。
始める…けどやっぱりさっきのことが思い出されて、先生のちょっと低く掠れた声が頭の中を駆け巡って…
集中できない。
あの人は何が目的で私に近付いてるの?
私は…お兄ちゃんが好きなのに。
そう思うと、先生が来る前に考えていたことが蘇ってくる。
血の繋がった兄妹。
私の好きだという気持ちは兄に対する単なる家族愛。
…そう思っていた。諦めていた。
家族に恋なんておかしい。私の勘違いなんだって。
…でも従兄妹だって知って、この気持ちは恋だったんだって改めて思った。
家族愛なんかじゃなくて、1人の男の人として好きだったんだ。
お兄ちゃんからしたら、たとえ従兄妹でも私は妹に変わりないんだろうな…
それなのに、もやもやするんだ。
いや…だからこそ、もやもやするのかな…