「っ!……あの、先輩…!」
「なんでさらちゃんの声はそんなにかわいいの?頼むから……それ以上かわいい声出さないでよ…。」
「なっ…!」
いつもより真剣な声で言うもんだから、冗談に聞こえなくて私の心臓がバクバクと鳴り出す。
ヤバい。先輩に聞こえちゃう。
「…ふっ。さらちゃん心臓すごい音だね。」
「〜〜っ!」
この人は余計なことをいちいち言う人なんだよね。
そんなこと言うから、余計に心臓の鼓動が大きくなっちゃうじゃん。
「ねぇさらちゃん?さらちゃんはもう俺の彼女だよね?」
「…た、たぶん。」
「なら……いいよね。」
「なに───っ!」
何がという前に、私の唇は先輩のそれで塞がれた。
この感覚は朝と同じものだ。