ああ。私はいつまでこうしてるつもりだろう。


かれこれ20分は先輩の家の前をウロウロしている。


たまに通る人に疑いの目を向けられては笑顔で会釈してる。


うぅ。いい加減インターホン押さないと本気で通報されちゃうよ。



「ふぅ。よし。大丈夫……大丈夫!!」



3、4回軽くジャンプしたあと、インターホンに手をかけた。



───ピーンポーンピーンポーン



お馴染みの音が鳴ったあと、しばらくしてからガチャっと音がした。



《はい。》



……西宮先輩の声…。



《…?…どちら様ですか?》



インターホンの画面から私の顔が見えていないのか、先輩は誰が来たのかわからない様子。