「…空緒くん。ごめんなさい。私には、好きな人がいるから、空緒くんとは……お付き合いできません。」



先輩に会うよりも先に、私にはやるべき事があるんじゃない?



「空緒くんの隣にいると、安心して、ホッとするけど、私が一番に大切にしたい人は……他にいる。」



私をここまで連れてきてくれた人は誰?


紛れもない……空緒くんだ。



「好きって言ってくれてありがとう。…空緒くん。」



それを言ったとたん、肩にかかってる重いものが、スッとなくなったかんじがした。


朝よりも、清々しく。

いつもより、堂々と。


そんな私を見て、空緒くんは言った。