地面に横たわってるお父さんの頭からは、さっき見た赤い液体と同じものが流れてる。



『…あ……っ…、パ…パ…?』



なんでこんなに赤いの?

どうして私の服には赤いものが点々とついてるの?

なんでパパは目を開けないの?



『お嬢ちゃんだいじょぶかい!?』


『おい!誰か救急車呼べ!早くしろ!』


『尋常じゃねぇぞ!この血の量!』



周りの人がなんか言ってるけど何言ってるのかわからない。



『ねぇ、パパ!パパ!』



いくら呼んでも、何分呼んでも返事がない。


近くで救急車の音がする。



『パパぁ!!』