私達はクリスマスを共にし楽しんだ。
そして、最後に閉館ギリギリの時間に行き、観覧車に乗った。
「夜景が綺麗だね。」紫音が言った。私は黙って頷き紫音を見る。
彫刻のような通った鼻、2重のぱっちりした目、綺麗な首筋。好きだった。紫音の全てが。紫音がこちらを見る。この雰囲気は知っている。テレビでも漫画でも見たこの雰囲気。
目を瞑る。瞬間。
人生初のキスは甘くとろけるようなものだった。