しおちゃんへのプレゼントは、アロマキャンドルセットに決めた。
そしてその後は、刹くんの要望で映画を観に行くことになり。
結局家路についたのは、午後5時を過ぎた頃だった。
いわく、「花音は危なっかしいから」という理由で、刹くんがわたしを家まで送ってくれることになって……茜色に染まりかけた空の下、ほとんど彼が振る話題にわたしが相づちを打つような形で、家までの道を歩いた。
「えっと……家、ここだから」
自分の家の門の前で立ち止まって、刹くんに視線を向けた。
ああうん、とうなずいて、彼はわたしの家を見上げる。
「あの、送ってくれて、ありがとう。……それじゃあ、」
「あ、ちょっと待って」
話を遮って、刹くんは提げていたボディバッグのジッパーを開けた。
不思議に思いながらその様子を見ていると、彼は中から取り出したものを、わたしに差し出す。
「え」
「プレゼント。開けてみて」
予想外のことに動揺しながらも、わたしはその小振りなかわいい紙袋を受け取った。
表面の『For you』と書かれた金色のシールに、赤いリボンがついてる。
わたしはそっと、封をしているテープをはがした。
中身を取り出して、思わず、驚きに目を見開く。
そしてその後は、刹くんの要望で映画を観に行くことになり。
結局家路についたのは、午後5時を過ぎた頃だった。
いわく、「花音は危なっかしいから」という理由で、刹くんがわたしを家まで送ってくれることになって……茜色に染まりかけた空の下、ほとんど彼が振る話題にわたしが相づちを打つような形で、家までの道を歩いた。
「えっと……家、ここだから」
自分の家の門の前で立ち止まって、刹くんに視線を向けた。
ああうん、とうなずいて、彼はわたしの家を見上げる。
「あの、送ってくれて、ありがとう。……それじゃあ、」
「あ、ちょっと待って」
話を遮って、刹くんは提げていたボディバッグのジッパーを開けた。
不思議に思いながらその様子を見ていると、彼は中から取り出したものを、わたしに差し出す。
「え」
「プレゼント。開けてみて」
予想外のことに動揺しながらも、わたしはその小振りなかわいい紙袋を受け取った。
表面の『For you』と書かれた金色のシールに、赤いリボンがついてる。
わたしはそっと、封をしているテープをはがした。
中身を取り出して、思わず、驚きに目を見開く。