こうちゃんのところに行こうとしたこともあった。
でも勘づかれた夏輝に止められ、
『滉晴に命助けられたんだろ!?その命を無駄にするのか!?滉晴の分まで生きようって思わないのか!?』
と怒鳴られた。
その時、私はこうちゃんが死んでから初めて泣いた。
夏輝は目に涙を浮かべながら、崩れ落ちそうになった私を抱きとめて、しばらくの間抱きしめてくれた。
今思えば、私が死ぬと私と同じこうちゃんを死なせてしまった苦しみを持つ夏輝を独りにしてしまうところだった。
もし逆の立場だったら、私は耐えられないだろう。
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