この知識さえあれば、こうちゃんは死なずに済んだのではないか、と私は自分を責めた。


何故か夏輝は私のせいではなく夏輝のせいだと言っていた。


聞くと、『僕がもっと早くライフセーバーの人を呼んでいれば…』と答えた。


夏輝は何も悪くないのに、悪いのは私なのに。


この罪悪感は一生消えないだろう。


何より私は……こうちゃんのことが好きだった。


優しくて、正義感があって、一緒にいると楽しくて。


好きな人を死なせたなんて思うと、心が苦しくて苦しくて仕方がなかった。