「紅葉！また同じクラスだね！」
「やったね！」

(あぁー。くだらない。どうせすぐ別れるのに)

「きゃあーーーーーー♡」
「詩音様よー！」
「おはようございます！」
「おはょ！みんな！」

(何。アイツ。ああいう目立つ人とは一緒に居たくないな。えっーと私は……)

「僕は……えっーと……3組？」
「えっ?!｣
詩音と愛音は目が合った。
(コイツと……一緒？)

(やばっ！)

「ん？可愛い子だね！君の名前は？」
(あー。めんどくさい。さっさと行こ。)
「ちょっ！行かないでよ！ね！君のな・ま・え！」
(はぁー。)
「小泉……愛音……」
(よし。行こう)
「待ってよ！今日午後とか暇？」
(え？何？)
「何でですか？」
「いーや。あそぼーかとね！」
「暇じゃないです。では。｣

「小泉……愛音ね。」

後ろからの視線に少し恐怖を感じた。
その時はまだわかっていなかった。
私はなぜ、この男に関わってしまったんだろう。