「なんかさ、バス遅くない?」 嫌〜な雰囲気を破ったのは美嘉の方だった。 「だよね」 そう返した祐也は右の腕にしている時計に目をやる。 針が指し示す時間は6時18分。 「来なかったらさ、どうする?」 美嘉の問いに 「そりゃ行かないよ」 と真面目に答えら 「ふ〜ん」 と曖昧な答えが返ってきた。