「失礼します。」

理事長室に入ると初めて見る見慣れないおっさんがいた。たぶん理事長だ。
このにおいは相変わらずなれない。空気重いし、少し気まずい。

「何なんだね、この髪の色!!このだらしない服装は!!」
「…すみません。」

鬼のような表情でそういう理事長。
ああ、うぜぇ。
人の身なりなんかほっといてくれよ。


「さて、君の処分が決まった。」


生唾をごくりと飲み込んだ。
正直気にしてないつもりだったんだけど。
てかいちいち間をあけるなよ…。
でも確かに感じた。
肩が震えていたことに。
部屋に響く時計の音が緊張を覚えさせた。