「大丈夫だよ、退学じゃ…ないよ。陽は私のためだったんだよね…。」
「そうだといいけどな、ごめんそろそろだから行くわ。」

そう言って陽は、私の頭に手を乗っけて理事長室へと向かって行った。

なんか変なの…
照れるって言うか、なんか…

冬服でも寒いかも。
冬が小さな足音で1歩1歩近づいているかのように。
緑だった葉も茶色くなり散っていく。
そんな木の葉の香りを感じながら。
幸せを感じて瞳を閉じた。



「ちょっと!!陽が退学だって!!」



1人の女子が大声で言った。
そのあとに続くように泣け叫ぶ人たちやしゃがみ込む人がいた。


やっぱり胸騒ぎは当たっていた。