「あの、そんなに私が気にくわないですか?」

涙を拭って立ち上がった。
思ったことが口に出る。
女たちの鋭い目つきが私をさした。


「気にくわないに決まってるでしょ。」
「あんたどこまで馬鹿?」
「わかんないの?陽はここら辺では有名なんだから。陽を好きな人なんていっぱいいるんだからね。それ分かってて一緒にいたわけ?」

目つきがさらに鋭くなる。
同い年の女子高生なのに、怖い…。

「違いますけど…。あんたたちに見せつけようと思っていたわけじゃないし。」
「こいつ…ボコられてぇのこよ!!」

女の拳が私にとびかかろうとした。
ぎゅっと…ぎゅっと目を閉じた。