「困ったやつだな…」

凌ちゃんは苦笑い。


キスといえば…、夏休みに凌ちゃんが女の子にせまられていた現場を偶然見かけたことを思い出した。


「そういえば、凌ちゃん。夏休みに近所の公園で女の子に抱きしめられてたね…」


「えっ……。見てた?」

珍しく、凌ちゃんは動揺している。


でも、なぜか私は追撃の手を緩めない。

好きな人のことは、すごく気になってしまう。


「彼女が、好きだったの?」