凌ちゃんの部屋は2階で陽あたりのよい部屋だった。


綺麗に整頓されていて、いい匂いがする。


本棚には難しそうな書籍がたくさん並んでいる。


備え付けの棚にはガラスの置物。


シングルベッドとテレビとテーブル。


凌ちゃんの部屋に入るのは小学校以来だ。


あの頃より、大人っぽい部屋になってる。


「ごめんね。凌ちゃん、きっと忙しいのに時間を作ってくれて」

「そんなことないよ。実桜に久し振りに会えてうれしいし。ここに座って?」


私はテーブルの横に置かれた座布団に座った。