憧れの凌ちゃんに久し振りに会えたっていうのに、イチゴぱんつ……。

笑顔がひきつる。


「ごめんな。あいつわんぱく坊主で手におえなくて。俺は何も見てないから、大丈夫」


嘘だよ。その位置なら絶対見えてたよ~。

でも、私のために嘘ついてくれてるんだよね。


「あ、これ、つまらないものですが」

私は菓子折りを差し出した。


「ありがとう。みんな喜ぶよ。今度から気をつかわなくていいよ?」

凌ちゃんは菓子折りを受け取ると、

「どうぞ」

私を家へ招き入れ、凌ちゃんの部屋へと案内してくれた。