桜が綺麗に咲いた入学式。

中学から離れた高校に通うことになり友達ができるか不安だったわたしに由衣は話しかけてくれた。

その日から由衣とはずっと一緒だ。

話も趣味もあう由衣と過ごす毎日はほんとに楽しい。


入学式が終わって2ヶ月後の高校生活にもなれてきた頃、由衣の家にお泊まりにいった。



由衣の家に着くとドアの前には、同じ年くらいで普段鍛えてるんだろうって分かるくらいの二の腕をTシャツの袖から覗かせている男の子がたっていた。

その二の腕にわたしはドキッとした。


ゆいに気付くと男の子は「よっ。」と声をかけてきた。


そう、橘くん。そこであなたに会いました。


その時は名前は分からなかった。


『学校でかっこいいって言われてる人だ』って初めてあなたに会った瞬間はそう思った。