楪と京極

「…」

そうだった。



「僕は会社の方に戻るけど、霞は月伽咲にちゃんと行ってね」



そう言い退散した結兄。



何か反論するつもりもないが、

結兄に何も言えないまま置いてあった制服を手に取った。



月伽咲は色々有名な学園だ。

附属学校がいくつか有り、その中ではエスカレーター式で飛び級も一応可能。



だが1番は制服のバリエーション。

カーディガン、ブレザー、セーター…。



用語集が居るのではと思う程種類があり、

事実制服カタログが存在していて、統一しているのは月伽咲の紋章のみ。



…と、まぁその中で選ばれたのか一式あった。



全体は黒で襟に銀のラインが引いてあるブレザーとスカート。

黒の長袖シャツ、ネクタイ、ニーソ。



着てみるとまぁ身体にピッタリで何も言えない。

強いて言って、学生服が慣れないのだが。



月伽咲の鞄は学生鞄と指定されている。

あとは出掛けるだけ…。



食器を片付けて…という作業は、

結兄がいつの間にかしてくれていて、電気を消して部屋を出た。



廊下を進んで玄関に移動。



見慣れない新品のローファーがあり、察して履く。

足にぴったりだ。



玄関を出ると、ドアにロックが掛かった。



道を進んで広い敷地を進んで、

少しすると大きな門が見え、開けて通る。



勿論閉めてから、私は月伽咲へと徒歩で向かった。