最後まで話を聞いていたダニ―は、大きく息をついた。


「最悪だな……」

 ダニ―は、冷やかに流し目を僕に送った。


「言われなくても分かっている」

 僕は、改めて言われて、益々落ち込んだ。


「で、どうするんだ」


「だから、そのエアメールが必要なんだよ!」


「ああそうか……」

 ダニ―が、やっとエアメールを渡してくれた。


 慌てて宛先を見る。

 やっぱり、リサからだった。

 嬉しさのあまり、涙が出そうになる。


 エアメールの封を開けようと、はさみを出すと……


「お前、カイト宛ての手紙を勝手に開けるのかよ」


「関係ない……」

 僕の言葉に、ダニ―は呆れたようにため息をついた。


 僕は、祈る思いで、大きく息を吸った後、ゆっくりと封筒を開けた。


 水色の綺麗に折りたたんだ便箋を、震える手で開いた……