キーンコーンカーンコーン……



ふわぁ…ね、眠い…



やっと授業が終わった。



伸びをしていると、このクラスで一番仲のいい蒼空がこちらへやってきた。

蒼空とは高1からの付き合いで、親友である。

綺麗な黒髪ストレートで、美人だ。



「真凛ー!!ねっ!今日さ、駅前に出来たカフェ寄らない!?」



あっ!あのオシャレなカフェ!

1度行ってみたかったんだよね!!



「いいね!いこいこ!」



と、



「あー、ごめん、蒼空。俺が先約だわ。」



そう言って、隣にやってきたのは裕翔。



あれ、私、裕翔となにか約束してたっけ…?



「あれ、そうだっけ?ごめん、わすれてた。」



えへへ、と笑うと、お前なー、と言いながら裕翔が頭を小突いてくる。



「相変わらずラブラブですなー」



らぶらぶ?…ら、ラブラブ!?

私と裕翔が!?



た、確かに、仲はいいほうだと思うけど…?



「蒼空、言われなくても知ってるから。」



「おー!自信満々じゃん。」



え…

なんかなんか、私、話についていけないんですが!?



「ってことで、真凛。デート行くぞ」



て、デート!?



「んなっ!?…ま、いーか。でっ、どこ行くのー?」



デートっていうのが気になるけど、裕翔と遊べるならいっか!




うふふ、楽しみだな~!



「よしっ!じゃあ、ショッピングモール行くぞ!」



ショッピングモール…‼‼

ちょうど、新しい服欲しかったんだよね!



「やったー!楽しみだな~」



ありがと!と、裕翔へ笑顔を見せる。



ん…?

裕翔、また顔赤くない…?



「ねえ、裕翔。顔赤いけど…?」



朝も顔赤かったし、もしかしたら熱があるのかも!



よっ、と、思い切り背伸びをして、彼の額へ手を伸ばす。



熱は…ないみたい。



「良かった、熱は無いみたいだね。」



安心して笑顔を見せると、はぁ、というため息が。



「お前さぁ…いや、何もない。じゃ、行くか!」



「うん!」



大きく頷いて、並んで歩き出した。