HRが終わり、今日はどのクラブも休みだった。




なんだっけ?研修会…?みたいなもので。






バレー部に所属している私も、もちろんオフだ。



サッカー部である、裕翔も。





そういう日は、大抵、どちらからともなく一緒に帰っていた。




しかし、今日は、そうにもいかない。





急いで支度をして、蒼空と帰ろう。





そう思った途端、





「真凛ー!一緒に、帰るだろ?」




そう言って、私の肩に腕をまわそうとする裕翔。





「い、嫌っ…!!!」





咄嗟の行動だった。





本当は、私だって、一緒に帰りたいよ。






そっと顔を上げると、そこには、傷ついたような表情をした裕翔。





やってしまった。





「ごめんっ…」





私は、逃げるようにその場を去った。