しかし、どうしても、私の隣の席である裕翔には、存在もバレてしまうし、話しかけられるだろう。





「なぁ、真凛…?」




心配そうな表情で、こちらを見つめる彼。





(あぁ、もう。そんな顔されたら…っ!)





泣きたくなる。





私は、授業が始まるまで、精一杯聞こえないふりをし続けた。