今日は、しっかりと、いつもより早めに起きた。

いつもはポニーテールにしている長い髪を、今日は下ろして、少し巻いてみた。



いい感じじゃない!?これ!!



朝からいい気分で、家を出た。



前を見ると、学校へ向かう裕翔の姿。



「裕翔ーっ!おっはよー!」



走って隣へ並び、勢いよく背中を叩きながら、元気にそう言った。



「おぅ、おはよう!」



元気な私に、裕翔も元気に挨拶してくれた。

すると、裕翔は、じー、と私を見ている。



「えっと…私の顔、なんかついてる?」



あまりにも見てくるから、聞いてみた。

すると、慌てた様子で視線を逸らした裕翔。

その顔は、耳まで真っ赤で。



「お前…今日の髪型なんだけど…」



「え!?なんか変!?」



うそー、とブツブツ言いながら鏡を取り出して確認しようとする。



「可愛すぎてヤバイ。反則なんだけど。」



手で顔を覆いながら、裕翔がそう言った。



そんなこと言われたら…!!



顔にどんどん熱が集まるのがわかる。



「あ、ありがと…」



恥ずかしくて、少し俯き気味でそう言った。



「行くぞ。」



そんな私の手を、まだ顔の赤い裕翔が取った。

そして、自然と、指と指を絡ませた。



こ、これって、いわゆる_



恋人繋ぎってやつでは!?!?



そう思った途端、彼の言葉を思い出した。



「言ったからには、もう遠慮はしないから。」



遠慮しないって…学校とかでも、手繋いじゃうって事!?!?



ヤバイヤバイ…



ますます顔が赤くなっているだろう。



「あれ?お前…顔赤いけど?」



意地悪に笑って、顔を覗き込んでくる。



「んなっ!う、うるさいな!!」



ぷいっ、と顔を逸らした。



「ご、ごめんってー!!」



よしよしと私の頭を撫でてなだめようとする。

そんな何気ない事が、うれしい、なんて…。



ドキッ



_まただ。

このドキドキは何なのだろう。



わたし、裕翔の事、好きなのかな?




いやっ!!



ないないないない!!