その後のことはなんとなくしか覚えてなくて。


宿題と通知表をもらって、

大掃除して終わり。


終礼がおわると、

沙羅がかけよってきて、


「冬休み遊ぼうね、また誘う」とだけ言って帰って行った。


大樹も、「一緒に帰るか?」って言ってくれたけど、私は断った。


また泣いちゃいそうな気がしたから。


「はぁ…」


だんだん人がいなくなってって、

最後には私だけ。


私は今日もらったプリント類を、

かばんにつめる。


目、腫れてるかな。

ポケットから鏡を探そうとすると、


かさっ、となにか袋に手が当たった。


「ん、なんだろ…」


みると、私がヨウくん宛に買ったプレゼントのネックレス。



あ、そうか、学校にもってきたんだ。


この際だから捨てちゃおうかな。


窓の外からポイッて…。



ヨウくん喜んでくれたはずなのになあ。


また涙が出そうになったとき、




ガラっ!!




勢いよく教室の扉が開いて。



血相をかかえた、ヨウくんだった。



…っ。





…今度こそ、別れ話、かな。



「あ、ヨウくん、おはようございます…っておはようの時間じゃないか」


なにか喋ってないと、

溢れそうで。


好き、と 涙が。


困らせちゃいけない。