ひどく、つかれた。



帰ってすぐベッドにもぐりこんだ。



お姉ちゃんたち心配してるよね…。


涙を拭う。



私は、きっと、

勘違いしてた。思い込んでた。

ずーっと、大樹しかみれない、って。


でも、あのとき、ヨウくんに出会って。


優しくされて、笑顔を向けられて、

心がすごく暖かくなった。


この人は、王子様だ、って思った。


そして、ヨウくんが私に好き、と言ってくれた時、嬉しかった。


私も同じきもち。

その気持ちを返したい。




だけど。

こんな唇で。
ほかの人に触れられた唇で、

ヨウくんと話したり、キスしたりできない。


ごめんなさい、ヨウくん。


私はあなたが好き。

やっと、やっと気づいたよ。


でも、遅かった。

ほんとに、ごめんなさい。