私は普通の女の子。

今日から新学期。久しぶりの教室に入ると友

達が楽しそうに話している。

その中の一人のサエが、

「おはよー!ミサ!」と声をかけてくれた。

私も、おはよ!と返す。

「休み中なにしたー?」

と聞かれる。私は、

「うーん、特に何もしてないかなー。」

とこたえたとき、先生が入ってきた。

「席つけよー。」

椅子の音を立てながらみんなが椅子に座る。

先生の出席をとる声が響く。

「えー、このクラスに転校生が来るので紹介

します。」

クラスのみんなが、誰だろー?とざわつき始

める。そして黒板の前に男の子が現れた。そ

の男の子からなぜか私は目が離せなかった。

その男の子は、先生に名前を言うように促さ

れ、恥ずかしそうに、

「佐伯ユウトです。」

と言った。

ユウト

私は心の中で繰り返した。