『美由紀ちゃん、落ち着かれたようで何よりです。
お食事は白井さんにお任せします。私はいつでも結構です。』

お風呂の前で、旦那に気づかれまいと必死にメールを打ってる私。

そして、白井さんからすぐに返信が届いた。

『早速ですが、来週の金曜日はいかがですか?
18時にタワーホテルのロビーで。お待ちしています。』

だってぇ!

思わず返信を眺めながら声が出そうになり、慌てて片手で口を塞ぐ。

お待ちしています・・・だって。

こんなこといけないって思えば思うほど、気持ちが高ぶってくる。

久しぶりのこのドキドキ感が私をどんどん上空へ飛ばして、今の自分の生活がちっぽけ
に見えてくる。

その空の先には何があるの?

それにしても。

美由紀ちゃん、未知さん、大丈夫だろうか?

美由紀ちゃんの本当のお母さんって、一体だれなのかしら?

この気持ちの高揚感とは裏腹に不安感も一緒におそってくる。

これが恋ってやつなのかもしれない。