運ばれてきた冷たい水を一口飲む。

こうして、好きな人を待ってる時間が一番幸せであり、緊張する。

時間の経過と比例して、私の気持ちは張りつめていった。

また心臓がどくんどくんと激しく打ってる。
 
-チャリンチャリン

カフェの入り口で鈴が鳴る。

ゆっくりと顔を向けると、愛しい人が口元をふっとゆるませて近づいてきた。

「お待たせして申し訳ありません。少し会議が長引いてしまって。」

軽く会釈をして、白井さんは私の前の席に腰を下ろした。

私は何も言葉が思いつかず、ただ黙って白井さんを見つめた。