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 ――――――その日の夜。夕食を済ませたあと、あたしと桐也はハナさんに呼び出されて玄関の外にいた。……え、何この状況。嫌な予感しかしないんだけど……?!?!

 突然のことに混乱するあたしと桐也をよそにハナさんはにっこり微笑んでこう続ける。



「水やりお願いね」



 ハナさんかわいいです。……じゃなくて!



 彼女は桐也にジョウロを渡すと家の中へ戻っていく。ぱたんと玄関の扉が閉じたあと、中から“カチッ”と音がした。

 ……たぶん今度は気のせいじゃない。……締め出された。



 あたしと、桐也を残して。





「……」
「……」





 ………………。 …………き、…………気、ま、ず、い……!!!!!!




 その場に立ち尽くしたまま数分。……いや、本当はもっと短かったかもしれないけど、あたしにとってはそれくらいの感覚だった。

 ……先に動いたのは桐也で、彼は小さくため息を吐くとどこかへ歩き出す。あたしは仕方なくそのうしろを少しの距離をとりながらついていった。