大学が終わり、俺は友達と遊んでいた。
「なぁ、咲馬ほんとに彼女作んないよなー」
急な話題に正直驚いた。
「なんだよ急に…、別に作んなくてもいいだろ。」
俺はむすっとして、携帯を見た。
あ、今日あの店に新作出るんだ。
俺は行きつけの雑貨店があった。
かなり有名で新作物なんて数日で売り切れてしまう。
今日はバイトもないし、久しぶりに行くか…

俺は友達と離れ、店に行った。
へぇ…結構物あるじゃん。
奥の方へ進むと可愛らしい皿が置いてあった。
そのには一人の女性がいた。
その人は後ろ姿でも良くわかるほど、綺麗でとても穏やかに見えた。
「可愛い」
思わず声に出してしまった。
あいにく、その人にも聞こえていたみたいだ。
「えっと、…そ、そのお皿に可愛いですよね。」
かなり、痛い言い訳だ。
でも、その人は少し固まりながら笑ってくれた。
ちょっと、やばかった。

運命的なのか、その人とはスーパーでも会えた。
ここはもう名前を聞くべきだ!
「おれ、中谷咲馬っていいます。」
「あ、私は佐藤雪乃です。26です」
まさか、年齢まで聞けるとは。
雪乃さんは年齢を気にしたように言った。
でも、年齢なんて関係ない。
俺は、強く、心の底から思った。

一目惚れって本当にあるんだ。
雪乃さんと、連絡先を交換して初めてメールを送った。
明らかにデートの誘いだけど、彼女もOKをしてくれた。

「…楽しみだなぁ。」