確かに学校にいる時みたいに自然に話せなかった
「目合わせてくれないし、素っ気ない態度だし…」
それを言われて俺、やっと気づいた
俺は香音が好きなんだ
「…香音、好きだよ、だから心配すんな」
「…うん、ありがとう、あたしも好きだよ」
ドキッ
ほらやっぱり、俺は香音が好きなんだ
好きと言えば…
「お前って好きなやついるの?」
俺が今一番気になること
「え?…あ、うん、いるよ」
少し驚いた顔をしたあと『いるよ』とそう答えた
そりゃそうだよな、それじゃあやっぱり香音は俺の事、友達として好きなんだ。
「もう、帰るか」
「う、うん…あのさ…」
「なに?」
「なんでここに来たの?」
頭を冷やしに…なんて言えねーよ
「なんでもないよ、気すんな
とにかく…帰ろう」
『遠足は大波乱!?』
△香音side▽
いよいよ今日は月曜日!
待ちに待った遠足です!!!!
…でもね、ひとつ迷ってることがある
隣の部屋で目覚まし鳴ってるのに全然起きてこない凌をどうしようか…
遅刻したら行けないもんね!
よし!起こしに行きましょう!
トントントン
「失礼します……アラーム止めます…」
「…」
熟睡中……
ある意味すごい笑
この世の終わりくらい大きな音出しといて起きないなんて!!
「…凌!」
「…ん…」
起きてよ!笑
あ、よし、電気つけよう
パッ
暗くてあんまり見えてなかったけど凌の部屋すごく綺麗なんだね
片付けできなそうなイメージがあったけどちゃんと整理整頓されてて、ゴミひとつ落ちてないし、ホコリなんて存在しない
結構やるじゃん!笑
見渡してると…
「おい」
「あ、凌、おはよ!」
「ん。てかお前なんで勝手に入ってきてんだよ」
「だって、大きな音でアラームが響いてるのに凌は全然起きないんだもん」
「あーわりぃ、俺、起きるの苦手」
知ってるよ…
よく学校で話してくれるじゃん
「もう準備しないと間に合わないよ?」
「はいはい、急ぐ
朝ごはんは?」
「……あ!!作ってくる!」
やば!忘れてた!
朝ごはん…どうしよう!なににしよう!
あー、えーっと、フレンチトーストでいいや!
そんなこんなで準備も済ませてなんとか学校に間に合った
今日こそ柚菜と楓をくっつけさせるんだ!!
「あ!柚菜おはよー!」
「香音おはよー!」
バスに揺れること30分…
「遊園地に〜「「とうちゃーく!!!」」
嬉しくて舞い上がるあたしと柚菜
「「子供かよ」」
飽きれる凌と楓