俺って香音のこと、どう思ってるんだろう
友達?
親友?
……好きな………いやいや、それは……
自分の気持ちがわからない。
なんで香音の笑顔でドキンってしたんだろう
「…はぁ……」
頭冷やしてこよ。
俺は公園に行こうと家を出た
香音がまだ起きてると知らずに…
この公園、よく香音と来た公園
あるのはブランコと…ベンチ
ここに座っていつもテストの話とか学校の話とか恋愛の話とか…
恋愛の話って言えば、アイツって好きなヤツいんの?
いないでほしいなんて思う
…はぁ、バカみてー
なんで香音の恋愛の事まで思ってんの?
ただの友達なんだし関係ないはずだろ……
△香音side▽
夜遅くあたしはまだ起きていた
だって凌とふたりで暮らしてるんだもん!
ドキドキが止まらないよ…
勉強教えてもらったり…料理、美味しいって言ってくれた
それだけであたしはいっぱいいっぱい!
ガチャン
え?
玄関が開いた音
誰?
誰か入ってきたの?
ガチャン
あれ?閉まった音……?
ほんとに入ってきちゃったの!?
え……恐い…
ピー
この音は確か……鍵の音!
外から閉めた音!
じゃあ誰かが入ってきたってわけじゃないんだ!
安心した…
っでも…出ていったのは、凌?ってこと?だよね?
なんで?
やっぱり、嫌になったかな…
あたしと一緒に住んでることが…
この家に来た時からずっと不安だったんだよね…
って言っても来てから10時間くらいしか経ってないけど
だってさ、凌、学校と違うんだもん
目合わせようとしないし、すぐ顔赤くするし、学校で話す時より素っ気ない態度で
ここに来た時からずっとそう思ってそれが心配っていうか…不安で仕方なかった
いてもたってもいられず、あたしは飛び出してた
もらったばっかりの電子カギで頑張ってみたけど結構難しくて5分くらいロスしたけど(汗)
でも、今気づいたけどどこにいるの?
どこに行ったら会えるの?
コンビニとか、夜遅くまでやってるスーパーとか色々探し回ったけどいない……
あと考えられるのは……??
あ!公園!
これだけ探しまわって公園にもいないならほんとにわからない。
お願いだからいて…………
公園について見渡すと、凌がベンチに座っていた
「…凌………」
こんな小さな声は届くはずもなく
凌は下を向いたまま変わらなかった
けど、凌がいた事が嬉しくて我慢してた涙がどっと溢れ出た
そして、ゆっくりゆっくり大好きな人へと向かって歩いていった