「皆に、たくさん迷惑を掛けてしまいましたっ。校長先生も怒らせてしまったし……。ほんとにごめんなさいっ」


すると、下げた頭の上に微かな重みを感じる。


下を向いたままの私の視界には、近田君の足元が見える。


近田君が自分の手を私の頭に乗せている様だ。



「ごめんじゃないだろ」

「え?」

「俺ら、自分達が思ってることを言っただけだし。お前は気にしなくていい。
でも、どうしても何か言いたいなら、それはごめんじゃねえだろ」


あ……そうか、私の言うべきことは……




「……ありがとう」


そう伝えると、皆が満足げに笑ってくれた。