「そうだ、春日!」
莉菜は私の肩から手を離すと、さっきまでの明るい笑顔を私に向けて。
「ちょうどLINEしようとした、って言ったじゃん? これからうちら、カラオケ行くんだ! 一緒に行こうよ!」
そう言われ、私も「うん」と答えた。
先に行くからすぐに来てねーと言いながら、莉菜と泉は土手を駆け足で上がっていく。
「ごめんね近田君。私、行かなきゃ」
近田君が「ああ……」と答えてから、私は彼に背を向ける。
でも、土手を数歩駆け上がったところで私は足を止め、振り返る。
「そう言えば、さっきの近田君の質問の答えだけど」
「あ、うん」
「私がこういう格好してるのは……
単純にこういう格好が好きだから、だよ」
金髪の髪先を少しだけつまみながら、私は彼にそう答えた。
彼の返事は聞かずに、私は再び彼に背を向けて今度こそ莉菜達を追い掛ける。
ーーやっぱり、本当のことなんて言えない。
莉菜は私の肩から手を離すと、さっきまでの明るい笑顔を私に向けて。
「ちょうどLINEしようとした、って言ったじゃん? これからうちら、カラオケ行くんだ! 一緒に行こうよ!」
そう言われ、私も「うん」と答えた。
先に行くからすぐに来てねーと言いながら、莉菜と泉は土手を駆け足で上がっていく。
「ごめんね近田君。私、行かなきゃ」
近田君が「ああ……」と答えてから、私は彼に背を向ける。
でも、土手を数歩駆け上がったところで私は足を止め、振り返る。
「そう言えば、さっきの近田君の質問の答えだけど」
「あ、うん」
「私がこういう格好してるのは……
単純にこういう格好が好きだから、だよ」
金髪の髪先を少しだけつまみながら、私は彼にそう答えた。
彼の返事は聞かずに、私は再び彼に背を向けて今度こそ莉菜達を追い掛ける。
ーーやっぱり、本当のことなんて言えない。