「そんなに心配しなくても大丈夫だよ風歌ちゃん!」

「そうですか…?」



私は四季さんも仏頂面も嫌なんだけどなぁ…
仲間を嫌って言っちゃいけないんだろうけど……



「四季はまだARMSの調整してないし、体力も戻ってないから無理よね?」

「うん。無理はさせれないよ」

「…ん?」


てことは、残るは仏頂面だけじゃん!


「最後の1人…星何ですか……」


嫌そうに目を細め空に聞く。


「うっわぁ〜凄く嫌だっていうのがそのまま顔に出てるねぇ」


苦笑いをしながら言う空。


「でもあいつだって怪我してたじゃないですか。いいんですか?」


陸も微妙に嫌そうな表情をしている。


「あ〜星は大丈夫だよ。もう完治してるし」

「完治?月と同じくらい怪我してたじゃないですか!」


驚く3人。


「うん。でも星だから…」

「どういう意味ですか?星は治癒能力でもあるってこと?」

「まぁそういう事かな…星の場合はARMSが…」
「勝手にマサムネの説明してんじゃねぇよ」

「ほ、星……」


空にARMSマサムネを突き付けた星が会話に乱入してきた。


「俺はまだ完治してねぇ。完治してたとしても、風の国なんか行かないからな」

「あれ〜?いつもみたいにちゃちゃっとARMSで治癒しないの?」


冷や汗をたらしつつ喋る。


「…注意されたんだよ」


聞こえないくらいの小声で呟く。


「え?」

「風の国には3人行くだけで十分だろが!国の人間もいるんだから、迷う事もないだろ」

「でも、3人はまだ新米だからね?心配でしょ?」

「心配もクソもねぇよっ!俺は行かないからな!」


ギラリと空を睨む。

「でもね、星…」

「嫌がってるなら無理に行かせる事ないですよ空さん」

「海里ちゃん…?」


全員が海里を見る。


「3人でも平気です。風歌がいれば迷う事もないだろうし…戦闘になったとしても陸と風歌は頼りになるし、星がいなくたって困りません。…寧ろ、いられたら逆に不愉快です」


不愉快を強調する。


「不愉快……」


苦笑いする空。