「陽、星、お帰り!」

ミーティングルームに入ると、黒髪の綺麗な女の人がお茶をカップにそそいでいた。


「ただいま」


陽は女の人の側に行き親しげに話す。


「そこらへんの席に、適当に座って」


ガタガタと音をたてながら座る女の人と陽と星。
空という人は1番奥にある大きなイスに腰掛けた。
その膝の上に乗る、海里に飛び付いた小さな女の子。
海里は少しおどおどしながら手前にあったイスに座った。


海里以外、全員黒服を身にまとっているので、明るい白のブラウスに水色のチェックスカートの制服を着ている海里だけ、何だか浮いている。