エリィと俺は荷物をまとめてタバコをふかしながらミラーに支度を早くするようにせかす。

「ミラー、お前待ちなんだから早くしろよ~。」

「大丈夫、すぐ行けるから!」

とミラーはペケとじゃれ合いながら答える。

「ミラーさ~ん!」

と甲高い声を出しながらペケはミラーにちょっかいを出し続ける。
このままだとたぶんいつまでも続くだろう。
エリィはペケとミラーの間に入り、

「はい、終了~!2人とも帰る準備しようねぇ~。」

と幼稚園の先生のように慣れた感じで言った。

「は~い。」

とペケは荷物をまとめる。

ミラーは荷物を詰め込みもう帰れる状態になっていた。

それだけのスピードで支度が出来るなら先にやっておいて欲しいものだ。

「じゃあ行きますか。」

と、俺たちは駅へと向かった。



駅につくと、

「じゃあ私こっちだから!お疲れ~!」

とペケが左側にある路線の改札の方に消えていき、

「俺はこっち~。おっつ~!」

とミラーが正面の地下鉄の改札に消えていった。

俺とエリィは一緒の私鉄で、改札が奥ばったところにあるため、ペケやミラーとはいつもここで別れる。

俺とエリィは私鉄の改札くぐり、ホームで電車を待つ。

待っている間、エリィは携帯でブログの更新をしている。

エリィのブログはけっこう面白く、芸能人御用達のサイトでも100位圏内をキープするほどである。

今日も疲れてボーっとしてる俺をいきなり…

パシャッ!

「ナイス魂の抜け具合!」

と、エリィは楽しそうにブログにアップする。

こうやって撮られた写メは「アウトオブ魂シリーズ」としてエリィのブログのワンコーナーとなってしまっている。



そうこうしているうちに電車が滑り込んできた。