battlers high

clearの三人の練習も終わり、ストレッチとかをしながらしばしの談笑の時間。

輪になって話すことが多いが、シュートとユリは常に一緒にストレッチするし、ペケはミラーにちょっかいを出すためにミラーのまわりをウロウロするため、俺とエリィが２人になって落ち着いた会話をする事が多い。

今日もいつものような組み合わせになった。

じゃれ合うミラーとペケを見ながらエリィは彼氏の話をし始めた。

「今の彼氏さぁ、スゴい優しくていいんだけど、誰に対してもボディタッチが激しいんだよね。」

いきなりグチかよと思いながらも俺はその話を聞いていた。

「しかもなんか良くない噂もちょくちょく耳にするしさ…。」

「良くない噂？」

「そう、今の事ではないんだろうけど女関係が荒いとか…」

「また大変そうだねぇ。」

「…。」

「でも好きなんでしょ？」

俺が聞くと

「うん！」

と即答した。

「だったら信じてあげないとね。そうゆう噂がたってると難しいことではあるだろうけどさ。」

「そうだよね…」

エリィは煮え切らない顔をしていた。

「好きになったこと、後悔してる？」

俺はエリィに聞いた。

「…私は自分の人生に後悔はしないの。」

とエリィは言ったが、それが強がりであることは見て取れた。

「後悔がねぇならいいんじゃねぇの、悩まなくてもさ？」

と俺は立ち上がり頭をポンと叩いた。

「生意気～、年下のくせに～。」

と冗談混じりの空元気で言った。

俺とエリィはお互いの恋愛からダンスからすべて話せるような仲になったのはここ一年ぐらいで、元カノがエリィの知り合いでよく相談をしていたことがキッカケだ。

ちなみに半年ぐらい前はこの立場が逆転していた。



しばらくストレッチをしてみんなが荷物をまとめだす。

「俺ら出掛けるから先帰るわ！」

と言ってシュートとユリが一足先に帰って行った。
今から遠出のデートらしい。

少しして、キンギョも

「俺、バイトがあるんでお先です！」

とスタスタ帰っていった。