俺たちはコンビニに行き飲みモノを買いに行った。

再度言うがダンサーとゆうのはとにかくお金がない。
そのため飲み物も安くて量のある紙パックの烏龍茶や水を買うことが多い。

俺たちは各々安い飲み物を買い、練習場所に戻る。

すると、clearの三人も練習を終えたようだ。

エリィが俺たちに

「ちょっと見てくれない?」

と言ってきた。

俺達はガラスの前に座り、ショーのネタを見る事になった。

曲が始まり三人は踊り出す。

細かいところまで調整していた練習の成果は三人のシンクロ率からも見て取れた。
後半に差し掛かり見せ場になる所では圧巻とも言えるフォーメーションチェンジと難易度の高いルーティーンを見せ、そのテンションを保ったまま最後までキッチリまとめた。

俺達は無意識に拍手していた。

「どう?」

とエリィが息を切らしながら聞いてきた。
俺たちのコメントにclear三人の意識が集中する。

ジャンルの違う踊りな上に、ショーをほとんどしない俺達には素人のような感覚でしか意見を述べることが出来ない。

「マジですげぇ。踊り込みで余裕が出てきたらもっと良くなるんじゃない?」

俺がありきたりな意見を言う。だが、実際にショーとして俺達がダメ出しできるような低いクオリティではない事は明らかだった。

「後半のルーティーンとかはどうだった?」

ユリが聞く。

「盛り上がり方とかもいいし良かったけど、裏を返したらちょっとでもミスったり手ぇ抜けたりしたらかなり痛いね。」

とシュートが冷静に指摘した。

「だよね、踊り込みでもっと体に入れないとね。」

とペケが言った。

「ありがとう。頑張るね!」

エリィが笑顔で言う。

「いやいや、大したこと言えなくてごめんね。」

と俺達は申し訳なく言った。