ユリとエリィとペケは一週間後のショーに備えてフリの修正や微調整をしている。

彼女たちのチーム「clear」は評価が高く、毎回完成度の高いルーティーンで観客を魅了するJazzhiphopだ。
クラブのショーケースでもguestダンサーとして呼ばれることもしばしばある。



そんな彼女たちを横目に俺ら男連中はマイペースにリズム遊びや出来ない技に挑戦したりしている。

俺達は正式にチームを組んでいない。
俺達は「my line crew」(MLC)とゆうdance battleをメインにしたcrewを組んでいる。

だからショーケースとゆうものはほとんどない。

練習と言ってもほとんど遊んでいるような感覚だ。
おそらく実際に端から見たらそう見えているだろう。

でも俺らはもう3年ほどこんなことを続けている。

『ダンスは楽しいものだ』を信念に掲げてやっている。

最近はこうやって練習してきた成果が出始めた。

シュートはlock solo battleで優勝を果たし、半年ほど前からレッスンを持つようになった。
キンギョは今そこに通っている。

ミラーはその見るものを引きつける破天荒な踊りからか、いくつかのユニットに参加し、guestダンサーとして呼ばれるようになった。

俺はまだそうゆうモノが何もない。

1人だけ遅れをとってる歯がゆさはあったが、差ほど気にせずマイペースにのんびりやっている。



しばらくして休憩をとっていると、エリィが話しかけてきた。

「こんどのイベント来るでしょ?」

「あぁ、行くよ。」

「みんな来る?」

「たぶん。」

するとそれを聞いていたのかミラーが割って入ってきた。

「もちろん行くよ!」

するとペケも混じってきた。

「ミラーさん来るの!?やった~!」

とペケはミラーにくっついた。

ペケはミラーが好きらしい。わかりやす過ぎるほどのアプローチをいつもしているが、ミラーが極度の鈍感が故にいまだにその思いはまだ通じていない。

いつもの光景に慣れてるエリィが2人をよそに

「じゃあ置きチケしとくね。」

と話を進めた。