やっと俺らのエントリー順が回って来た。

俺達は一人一人エントリーを済ませ、予選順番のカードをもらう。

予選形式はA~Hのサークルから1人勝ち抜けるピックアップ形式。

1サークルにつき、だいたい10人~15人ぐらいがトーナメントに進む一枠を争いしのぎをけずる。

そうして選ばれた8人によってトーナメントを行い、決勝大会出場者を一名決める。

俺らは互いのサークルを確認し合った。

シュートはB、ミラーはD、キンギョはC、俺はH、皆きれいに別れ全員少しホッとした。

中に入り、荷物を控え室に置き、さっそく着替えに取りかかる。

控え室は出場者でごった返し、着替えるにも一苦労な状態だ。

なんとか着替えを終えて、アップをするためにフロアへ出るとそこにエリィ、ユリ、ペケが入ってきた。

「おっはよ~!応援に来たよ!」

とペケは相変わらずのテンションで駆け寄り、ミラーの横にピタリとついた。

「お、マジで?ガンバるわ!」

とミラーはストレッチをしながら言った。

心なしか俺にはミラーが少し嬉しそうに見えた。

そんな初々しく微笑ましい干渉に浸ってる暇もなく、俺はストレッチをしながら集中した。

「調子はどう?」

エリィは俺に聞いてきた。

「悪くないよ。」

俺は集中しながら返した。

するとそこに着替えを終えたシャークさんが現れた。

「…エリカ…。」

あれから全く連絡すら取っていなかった2人は目があった瞬間に固まった。

「…。」

エリィはすぐに目をそらし、黙り込んだ。

とっさに俺は、

「エリィ、ちょっと付き合ってくんね?」

とエリィを連れてその場を離れた。

シャークさんの目の届かない所にエリィを連れて行き、

「…大丈夫か?」

とエリィに聞いた。

「…うん…もう私は大丈夫だから。それにユリもペケもいるしね。」

エリィが強がっているのは一目瞭然だった。

「…そっか。ならいいけど…。」

と話していると…

「あ!エリィさん!」

と声が聞こえ、俺とエリィは声がした方に目をやる。

その瞬間、今度は俺が固まり絶句した…。