フロアは明るくなりDJのplayは終わり、俺たちは荷物をまとめて外に出る。

エリィはまともに歩けないため、ユリが付き添ってゆっくりと歩く。

シャークさんが少し遅れてエリィの荷物を持って出てきた。

「すみません、エリィこんなんになっちゃって…。」

俺達は一緒に飲んでた手前、シャークさんに謝った。

「あぁ、気にしなくていいよ。エリもたまにはこんな事もあんだろ。」

と笑いながら言った。

「飯とかどうする?食ってく?」

ミラーがみんなに聞いた。

「ん~食べたいけど、エリィがこれじゃぁね…。」

ペケは少し残念そうに言う。

「シャークさんはどうします?」

シュートが聞くと、

「俺も食いたいんだけど、これから仕事なんだ。すまん。」

と申し訳なさそうな顔をした。

聞くとシャークさんは今、アーティストのバックダンサーをやっているらしく、今日もリハーサルが入ってるらしい。

「同じ帰り道とかの人っているのかな?」

シャークさんが俺たちに聞く。

「俺、同じ路線ですよ。」

と俺は軽く手を上げた。

「よかった、じゃあエリの事よろしく頼むわ。…もう行かないと…お疲れ様!」

そう言ってエリィを俺に任せてシャークさんは足早に仕事に向かった。

俺達も帰ることにして、酔っ払ってるエリィを担ぎゆっくりと駅に向かって歩き出した。

みんなエリィを気遣って俺とエリィが乗る路線の改札までついて来てくれた。

「悪いな、みんな改札あっちなのに。」

俺はエリィの代わりに謝った。

「全然いいよ。本当は家まで送ってあげたいけど。」

ユリが心配そうに言う。

「大丈夫だよ。お前らみんなバイトとかあるっしょ?」

俺はみんなを気遣いながらエリィの荷物を肩に掛け、エリィを担ぎながら駅員のいる改札の方へ移動した。

「じゃあね!また練習で!」

俺は改札を通り抜け、みんなと別れて電車を待った。

しかし、エリィとエリィの荷物を1人で抱えるのはけっこうしんどいものがある。

電車が来てとりあえず席をキープしてエリィを座らせて俺も腰を下ろす。

重荷から解放されて少しホッとしていると、泥酔していて寝てしまっていると思っていたエリィが口を開いた。