battlers high

どうやらエリィは俺らの事をかなりシャークさんに話しているようだ。

シャークさんはミラーに続き俺達の名前を当てにかかってきた。

「ん～、ユリちゃんの彼氏は…君だな？」

とシュートを指した。

「当たりです。」

とシュートも笑う。

「やっぱりぃ。じゃあ君がシュート君で、君がマッシュ君だだね？」

「はい、名前覚えてもらって嬉しいっす。」

俺は素直に喜んだ。



そんな話をしてるうちにMCのマイクがゲストショーケースの始まりを告げる。

「…さぁ、ここからはゲストショーケース！本日の目玉だ！」

いよいよclearの出番だ。
袖で集中してスタンバイする三人がチラッと目に入る。

「ハイクオリティなショーは見るもの全てを魅了する、ハイセンスなショースキルは彼女達の真骨頂。若手筆頭と言っても過言ではないこのチーム…『clear』！！」

MCが名前をコールし、証明が落ちた暗がりの舞台に３人がスタンバイする。

音がなりだし、徐々に明るくなる舞台で滑らかに踊り出す。

練習場でネタを見ていたとは言え、本番は全くの別物のようにクラブ内にいる全ての人の目を引き寄せ、空気を彼女達の色に染め上げていく。

俺は応援しながらも、シャークさんがエリィの彼氏かぁと気になり横目でチラッと目をやる。

シャークさんは真剣な目でショーを見つめている。

ショーが山場に差し掛かかり俺もclearのショーに集中した。

客も俺らも彼女達の術中にハマったかのように盛り上がった。

前に見たときよりもより一層完成度を増したショーケースは大いに盛り上がり、客からもこの日の主役と言わんばかりの歓声を受けた。

clearのショーが終わり、再びフロアはDJの選曲によって揺れはじめる。

そんな中、息を切らせながら３人が帰ってきた。

「お疲れさ～ん！」

と俺たちは拍手で迎えた。