シャークさんはミラーのアクロバティックな技に対して、フットワークなどのbreak技を織り交ぜ応戦。

床技に入っているにも関わらず、立ちの時と変わらないクオリティとフィーリングにサークルからはミラーのムーヴ以上の大きな歓声が沸き上がった。

シャークさんのムーヴが終わると同時にそれを見計らっていたかのように音はフェードアウトし、MCのマイクが入った。

「あぁい!皆さん盛り上がってますか!?只今より…第二部ショーケース!」

このMCの言葉に反応してフロアにいる人たちはいっせいにショースペースを作るようにフロアの半分ほどを空けてその場に座り、ショーを観る体制を整える。

俺達は人集りを掻き分け、バーカウンターの方にまで後退してきた。

するとシャークさんも人混みを避けるようにバーカウンターにやって来た。

「お疲れ様です!ありがとうございました!」

とミラーがシャークさんに握手を求めに行った。

「お疲れ様。君スゴいね!テンションとかキレとか。」

とシャークさんは感心したように言葉を掛けた。

俺とシュートも参加してなかったが挨拶をするために話しかけた。

「お疲れ様です!」

すると、シャークさんは気さくに

「お疲れ様!」

と握手をしてくれた。

するとミラーが俺とシュートを紹介するように、

「俺ら、my line crewってゆうバトルクルーでやってるんですよ!」

と肩を組みながら言った。

シャークさんは少し興味を持ってくれたようで、

「へぇ~そうなんだ、一緒にやってるんだね。でも、バトルクルーって事はショーとかやらないの?」

と逆に聞き返してきた。

「ショーは年に1、2回やりますけど基本はバトルですね。シャークさんは最近ショーとかバトルとか出ないんですか?」

とシュートが答える。

「チームとしてはもうほとんどやってないね。バトルはまた機会があれば出たいんだけどね。」

とシャークさんも気さくに答えてくれて、色々な事を聞かせてもらいながら俺達はしばらく話し込んだ。